設計:takiatelier / タキアトリエ
場所:大阪府
撮影:鶴見哲也(Life is wonder)
事務所空間とは、無機質で殺風景なものが多い。
しかし、こちらの事務所は木を積極的に用いた有機的な空間である。
一般的な事務所は、事務机によって社員の居場所が規定されるのに対し、この空間は木のグリットを組むことで、居場所づくりをしている。
場合によっては、1つのグリットに2人が並んだり、グリット間に目隠しを設けて部署分けにも対応できるだろう。
そのフレキシブルさが秀逸である。
また、グリットには観葉植物が吊るされ、ベランダや余剰空間には植木鉢で観葉植物が配置。
緑が適宜配置されていることで、日々の業務の中に癒しが生まれる。
床を土足ではなく、裸足でも過ごせるフローリングにしている点にも、リラックスした事務空間という意図が感じられる。
グリットという規律の中の自由と、緑やフローリングによるリラックス効果により、無機質な事務空間から見事に脱却した有機的な事務空間が生まれている。
以上のことから、建築写真の撮影のポイントはこちら。
・木のグリットを広角とズームを使い様々な方向から撮影し、居場所の規定であることを表現
・ベランダの緑と室内を1つの構図に入れ、雑多な近隣建物は白飛びさせ消すことで、室内外のつながりをきれいに撮影
・昼間でも照明を点けて使う事務所空間なので、昼間の撮影時も照明を点灯させる
(※コメントは、建築写真家として捉えた私見です)
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