設計:稲沢設計室
場所:石川県(株式会社國見工務店)
撮影:鶴見哲也(Life is wonder)
鉄骨造3階建ての建築をリノベーション。
設計士にとって、クライアントが施工者という特殊な環境で、専門家同士の高度な意見交換により、心地良い空間をつくるという共通の目標を目指した建築。
おそらく、ほぼスケルトンに近い形にし、リノベーションしたようだ。
外観は1階の一部をピロティにし、工事前に不足していた駐車スペースを確保。
ピロティにより、通りに対して人を迎え入れるような佇まいになった。
内部空間は、鉄骨のデッキプレートが既存のまま剥き出しになっており、リノベーションである形跡がうかがえる。
その無骨な感じに対して、人の手が触れる部分は木がふんだんに使われており、心地良い素材使いだ。
その木もしっかりと色味を選ばれていて、赤っぽい木と白っぽい木が丁寧に張り分けられている。
ここまで徹底的にこだわれるのは、プロ同士が価値観を共有した成果だろう。
また、ディテールもスッキリ納められており、とても整理された空間づくりである。
こんな事務所で働けたら快適だろうなと撮影しながら感じました。
以上のことから、建築写真の撮影のポイントはこちら。
・前面道路に対してピロティで迎え入れる様子が強調できるように、道路のパースを活かして撮影
・事務所という用途から、空間がしっかりとゾーニングされているため、グリット構図で構成がわかりやすく構図で撮る
・3階建てであること、階段で主要な部屋へアプローチする雰囲気を描写
・木製建具が2方向からぶつかるあたりの、美しいディテールをズームで撮影
(※コメントは、建築写真家として捉えた私見です)
撮影のご相談やお問い合わせはこちらから。