設計:(有)大平木工
場所:石川県
撮影:鶴見哲也(Life is wonder)
旧市街の住宅地に建つ平屋の二世帯住宅。
世帯別にLDKを設け、玄関や水廻りは共有している。
敷地は一面接道で、その他は住宅が建っているため、中庭を設けたロの字型の間取り。
ロの字型にしたことで、世代別のLDKに程よい距離感があり、同じ住まいの中で「あっちとこっち」という関係性が生まれている。
写真では中庭は土だが、今は芝生が植えられ、子供だと思わず素足て行き来したくなるような柔らかなつながりだ。
この豊かなプライベート空間と、程よい距離感がこの住まいの魅力である。
平屋の二世帯住宅となると大きな面積を想像するが、意外とコンパクトにまとめられており、上手く間取りが整理されている。
設計とクライアントが価値観を共有しながら、要望をまとめ上げた証だろう。
インテリア雑貨店で購入したペンダントライトが、デザインコンクリートのキッチン腰壁によく似合い、クライアントのセンスの良さが感じられる。
「あっちとこっち」でゆるくつながりながら、孫も含めた3世代でどのように暮らしていくのかとても楽しみだ。
以上のことから、建築写真の撮影のポイントはこちら。
・人を入れて撮影し、「あっちとこっち」のコミュニケーションイメージを表現
・ロの字型であることがわかるよう、パースの効いた構図で、窓の外に2面の外壁やそこに繋がる扉を入れた構図で撮る
・手前の窓からのぞき見るような構図で、生活のワンシーンを切り撮る
・クライアントがセレクトした照明を主役にしたカットで、こだわりを記録しておく
(※コメントは、建築写真家として捉えた私見です)
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