設計:安藤建築事務所 (Instagram:@ando_kenchiku)
場所:石川県
撮影:鶴見哲也(Life is wonder)
板張りと赤茶色の洋瓦を合わせた外観。
住宅の半分が平屋、半分が2階建ての構成で、平屋部分がリビングとなっている。
平屋を活かして、屋根の形に沿った勾配天井で開放的。
また、安藤建築事務所は高気密高断熱で、高い断熱性能の家づくりをしている。
そのため、家全体を大きなワンルームにすることで、エアコン1台で家全体を冷暖房が可能。
つまり、勾配天井が空調装置の一部として機能している事になる。
デザインとしての空間演出と、空調装置という機能性を合わせた合理的な設計だ。
また、ダイニングが小上がりの畳コーナーになっている。
その上には2階があり、天井が板張りで変化を持たせている。
外観の2つの屋根が内部空間のゾーニングにも繋がっており、内外を一体的にデザインしたことがうかがえる。
このようなデザインができるのは、設計力の高さがあるからだろう。
撮影した日は、日差しが強く差し込んでいた。
そのため、あえて暗めに撮り、シャドー(暗い)部分のみ明るくし、ハイライト(明るい)部分は逆に明るさを抑えて現像処理した。
明暗を別々の処理をすることで、その場に立った視覚イメージに近く見えるよう配慮。
外は快晴、中は曇天での撮影が、実は写真家的には嬉しかったりする。
以上のことから、建築写真の撮影のポイントはこちら。
・勾配天井の開放感が伝わるよう、端から端まで写るパース構図で撮影
・内外の空間構成がわかるよう、水平垂直のグリット構図で撮影
・天候に合わせた撮影、現像処理で、視覚イメージ近く演出
(※コメントは、建築写真家として捉えた私見です)
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